療養棟DayRoom日記

さて、2001/1/20に大幅な病棟移動をしてできた療養棟。当初は結構コーフンし
ていた患者さんたちも落ち着き、かつて集中治療室であったデイルーム(DR)
にも平和な光景が見られ始めています。このDRでの患者さんたちと看護婦や
他のスタッフの会話を聞いていると、なかなか面白い話がたくさんあってネタ
に困りません(^^)。その中でもこれはというものを拾って、これから時々日記
風に書いていこうと思います。

(1)102歳のセクハラ(2001/1/26)

その1回目、主人公は102歳のYさん・・・

秋にほとんど瀕死の重症で入院されながら、超人的な生命力で死線をクリアし
て療養棟に移って来られたYさんは、もうすでに3世紀を生き抜いたスーパー
ウーマンです。さすがに下肢の筋力は低下してしまったので車椅子生活です
が、腕の力は結構なもの。車椅子を自分で運転してはどこへでも行ってしまう
のでちとアブない患者さんです(^^;;)。

しかし、ちょっと見た目は70歳台後半くらいで、下手をするとその辺の年齢の
男性患者よりも若く見えてしまうほどです。だいたい「超高齢者」というのは
何かしらそこまで「生き抜ける」秘訣があるもので、今日もDRでスタッフた
ちとそのへんを話題にしていました。そしたらPTのO氏が言うことに
ゃ・・・

やっぱりね、イロケやね、イロケ(^^)

どんなことがあったのと聞いてみたら、Yさんの手をとって歩行訓練してい
るときに突然Yさん、何を思ったかO氏に向かって

「そんな、あっちやこっちや触らんといてーな」
「なんでー、触らんかったら訓練できないですやん」
おまい、そんなこと言うて、チ○ポ大きしとんのやろ、引っこ抜いたろかー
(お下品でシツレイ(__))

これにはO氏の方が思わず赤面してしまったとの由。いやー、100歳にセクハ
ラ仕掛けられるとはなんともスゴイっす(^^;;;)。だけどたしかに、ICUでひー
こら言ってても着物の前を気にする女性や、管を何本も突っ込まれてても看護
婦のお尻触るじーさんなどは、どんなに重症でもきっちり復活されますね。や
はり人間、食欲と性欲が生きる気力の元なんでしょうねえ。

これから果たしてどんな面白い話が待ってる事やら・・・楽しみ楽しみ(^^)

(2)ちょっとした悩み(2001/2/9)

いやー、公的な場でこんなこと書いてよいのかどうか迷いますが、結構悩まし
いので書いちゃいます。

例のうちの病院で始まった療養棟には施設基準の上からもいわゆる「デイルー
ム」が必要で、そこでは日中患者さんたちが集まってデイケアが行われます。
ゲームをする事もあれば歌を歌う事もあるし、患者さん同士将棋さすこともあ
ればカラオケに興じる場合もあります。そんなときやはり常にBGMは重要な
要素ですし、歌唄うとき、カラオケの時にもその曲がきちんと流れる方が唄い
やすいですよね。そこでそういう目的のために、結構立派なMD搭載のCD/
テープデッキが置いてあるのです。

でも、目的となるようなCDが全部揃っているわけはありませんし、職員に呼
びかけて自宅で余っているの持って来てもらうにもそう多く集まりません。と
いうわけで当然、じゃレンタルショップで借りて来て・・・となるわけなんで
すけど、さぁそこで問題。

決して大儲けするわけではない(うちの病院単独ではいつも赤字でぴーぴー)
し、こういったデイケア現場での使用と言う事で(決して営利目的ではないと
言う事で)借りて来たCDをデュプって使ってもよいもんでしょうかねぇ。ち
なみに使用するのはナツメロや唱歌、民謡といったものだけだと思います。最
近の新しい音楽はかけてもみな喜ばないので・・・病棟医長は一応、なんか言
うてきたら責任取ったるとは言ってくれとるんですけどね。

実際音楽かけたときの患者さんたちの楽しそうな顔を想像すると、ちょっとく
らいアブない橋渡ってもやって上げたいとは思います。というわけで、ここだ
けの話で許してもらえんでしょうか>JASRACさま・・・

(3)歳はとっても女の子(2001/2/18)

今日は病院の日曜健診の担当で朝から出勤。病棟で週末から喘息発作を起こし
ている患者さんがおられたのでその方の診察かたがた療養棟を覗いてみました。

出勤して朝のDuty前に病棟へ上がる時間にはたいてい患者さんはデイルームへ
集まってみんなで朝食の真っ最中です。それぞれの部屋を覗かなくてもそこの
面々の顔を見ればだいたい皆元気かどうかは判ります。そこでその喘息患者さ
ん(さすがに喘鳴があるので皆とは別行動でした)の部屋を覗いたあとデイル
ームを訪れてみたのですが、向かい合わせに10人ずつくらい並んで座っている
その向こうに、今日は何やら大きな赤い物体があります。それは

「ほーこれは・・・」

と思わず声がでてしまうくらいの、とても立派な雛人形のセットでした。

療養棟は日本の平均寿命を反映するようにやはり女性の比率が非常に高いので
すが、こんな立派な雛壇があると彼女たちの視線もしばしばそちらに奪われて、
食事がストップしてしまう場面も多く見られていました。

あの100歳のバアさまも思わず
「ええもんやの、こういう人形は」。さすが
に歳はとっても女性は女性、いや、「オンナノコ」ですねぇ(^^)。こんな光景
も療養棟DRならではですね・・・


療養棟DR日記、次のエピソードをお楽しみに・・・

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